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《2013年8月23〜24日》
第3の躍進を本格的前進へ―党県地方議員研修会開く
安倍政権の暴走許さず、震災・豪雨災害の復興、住民要求実現へ


 8月23〜24日、参院選での大躍進を確信に本格的前進めざし、、震災復興、豪雨災害の復旧、住民要求実現の取り組みを強化することを目的に、盛岡市のユートランド姫神を会場に党全県地方議員研修会を開き42人の地方議員が参加しました。
 菅原則勝県委員長が、「参議院選挙の勝利を確信に“第3の躍進”を本格的前進へ」、県自治体部長・県議団長の私が、「安倍政権の暴走許さず、震災復興・豪雨災害、住民要求実現に全力を上げよう」のテーマで報告し、参院選挙の取り組みの経験を交流し、2年5カ月が経過した被災地の現状と課題、豪雨災害の対策、多様な住民要求実現の課題、当面する一関市議選の取り組みなどについて討論しました。
 大躍進を勝ち取った参院選の取り組みでは、「都議選での躍進が情勢を変え、有権者の反応が違った。後援会員を拡大し力にした選挙だった」(盛岡)、「被災者支援、住宅し再建への抜本的な支援策を実現した取り組みなどが大きな力となった」(陸前高田)、「漁業の再建に向けて継続的に取り組み、市内3漁協組合長から支援のメッセージが寄せられ、全戸配布したチラシが大きな反響を呼んだ」(宮古)、「毎月読者拡大で前進をめざす取り組みの中で98年参院選を超える躍進を勝ち取った」(紫波)、「漁民の奮闘もあり躍進した。引き続く村長選挙では6票差で現職を破る大勝利となった」(田野畑)、「650人を超える講演会にニュースを届けるとともに5500世帯の有権者台帳をカード化し取り組んで前進を勝ち取った」(金ヶ崎)などの活動の経験がリアルに報告され、苦節15年の粘り強い奮闘で勝ち取った躍進の意義を深めました。
 震災復興・豪雨採択、住民要求実現の取り組みでは、「仮設住宅では床が歪んできて、隙間も広がり隣の電気の明かりが見える。夜は音を出さないようにしている」「自力再建、集団移転、公営住宅と被災者の選択も決まりつつあり、被災者の声をまとめるのが大変な状況となっているが党の議員の役割が大きい」(陸前高田)、「8・9豪雨災害で県議団や高橋千鶴子衆議院議員が2度にわたって調査に来ていただいたことが評判になっている」(矢巾町)、「7・28豪雨災害で被災者に町独自に200万円の補助が打ち出された。さらなる支援を求めている」(岩泉)、「広域合併によって職員削減と住民サービスの切り捨てが進んでいるが、元議長・元助役などの幅広い方々が参加し、『奥州市政を考える会』がつくられ前沢・衣川の診療所の休床・廃止に反対する運動が広がっている」などの討論が行われました。
 また、当面する一関市議選(9月22日告示、29日投票)で定数が7削減された中で5議席めざす勝利をなんとしても勝ち取ろうと全面的な支援を誓い合いました。来年の奥州市議選、宮古市議選、八幡平市議選勝利の決意が述べられ、県議選でも議席増めざす決意が述べられました。確信と熱気あふれる研修会となりました。


《2013年8月21日》
被災者の生活再建と事業者・観光業者への独自支援を
県が検討を表明―8・9豪雨災害について県に申し入れ行う


 8月21日、2度にわたる災害調査を踏まえ、8・9豪雨災害に関する県知事あての申し入れを行いました。これには県議団とともに盛岡、紫波、矢巾、雫石の各地方議員団の代表が参加しました。千葉茂樹副知事、東大野潤一農林水産部長、佐藤悟県土整備部長、橋本良隆商工労働観光部長が対応しました。
 申し入れでは、(1)公共土木事業を含めた激甚災害指定と災害応急対策、(2)被災者の生活再建への支援策、(3)被災事業者・観光事業者への支援、(4)農地・農業用施設の復旧、(5)林地荒廃被害と治山対策、(6)河川改修・道路・橋梁被害の復旧、(7)御所ダム、山王海ダム、煙山ダムの被害の検証と災害復旧、農業用水の確保、(8)学校・教育施設等の早期復旧の22項目にわたるものです。
 千葉副知事は、「公共土木事業の激甚災害指定については、被害額の確定を急ぎ指定を求めていく。農地・農業用施設については激甚災害指定されたので周知徹底をはかり取り組む。普通交付税の繰り上げ交付については本日雫石町に交付決定があった」、被災者の生活再建への独自支援については、「県独自の支援事業について検討します」と回答。観光関係事業に対しても「観光関係事業への支援策を検討している」と回答しました。雫石川の早期復旧、岩崎川の河川改修事業の事業区間の延伸と早期完了、紫波町高水寺地内の浸水対策についても被害状況と原因を調査して対策を検討する等の回答がありました。
 詳しくは別紙回答メモをご覧ください。
 引き続き、被災者・事業の生活と営業の再建、災害復旧の取り組みを強めていきます。


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《2013年8月17日》
宮古市で復興県民会議「講演とリレートーク」、第3回総会開く
田老地区の復旧状況を調査―漁業関係施設、防潮堤の改修進む


 8月17日、東日本大震災津波救援・復興岩手県民会議が宮古市の陸中ビルで第3回総会とともに「講演とリレートーク」を開催しました。
 講演では、佐藤日出海宮古市産業振興部長が「震災復興と地域産業―復旧・復興から発展・成長をめざして」と題して講演しました。佐藤部長は、宮古市における被災事業所への支援策の取り組みを紹介するとともに、「被災地は以前から人口減少地域であり、元に戻す復旧だけでは、地域の衰退は止まらない」と述べ「地域の発展・成長につながる復興が必要」と強調しました。とくに、「働く場を増やすために、新しい職場をつくるとともに、今の職場を拡大する産業振興が重要」と述べました。宮古市では、「安定した仕事を持って、子どもを幸せに育てられるまち」をスローガンに、「産業振興」と「教育振興」を二大重点施策に取り組んでいると話しました。田老地区では、観光協会が4人のガイドを配置し、被災した田老観光ホテルを防災教育の拠点として「学ぶ防災」の取り組みを行い、昨年1年間で1万8928人、今年は6月だけで4000人が参加していると述べ、修学旅行の誘致にも結び付けたいと話しました。また、産業振興では企業・事業者の後継者育成が重要と強調しました。
 
「いつ家が建てられるのか見通しが見えない」
田老地区では仮設からの退去率が約2割に

 
 リレートークでは、宮古市社会福祉協議会事務局長の葛浩史さんが、被災者支援では「2年で落ち着いて、3年目からは復興住宅に移行できるとの見通しで取り組んできたが、3年目になっても復興住宅はできていない。今の生活を考えるのが精いっぱいの状況だ」と発言。「8月9日の県中部の大雨洪水被害では4人の職員が内陸に応援に出かけた」と述べました。
 田老町漁協組合長の小林昭栄さんは、「田老地区は市街地の952世帯のうち100世帯足らずが残るだけの被害を受けた」「漁船も953隻中81隻しか残らず、養殖施設は全壊したが、4月8日、避難している避難場所で組合員の座談会を開き漁業の再建を決めた」と発言。15〜18億円の水揚げがあった養殖ワカメ・コンブの再建から始め、サケのふ化場、アワビの増殖施設の再建」に取り組んでいるが、生産まではあと5年かかる」と述べ、課題として「国・県が予算がないと言っていること」「原発事故による風評被害」「TPPの影響」を指摘し、漁業としても6次産業化に取り組むと述べました。
 鍬ヶ崎児童公園仮設自治会長の館洞實さんは、20世帯の仮設住宅で港町の気心が知れた住民同士で仲良くやっているが、「いつ家を建てられるようになるのか」「80歳になるが死なないうちに家を建てたい」の切実な声を紹介し「せめて家を建てれる場所を早く示してもらいたい」と訴えました。
 グリーンピア仮設大平自治会長の林本卓男さんは、田老地区は震災前の3月1日は1593世帯、人口4434人だったが、2年後の3月には1371世帯(222世帯減)、3553人(881人減)となっている。平成27年度の田老地区での再建をめざす被災者のアンケートでは、1128世帯(70%)、2876人(65%)となっていると報告。大平自治会は37世帯だが、すでに10世帯(27%)が退去していると述べました。田老地区全体の退去率は約20%とのこと。「早く新しい住まいがほしい」との願いが強いこと。乙部地区への高台移転は285世帯が希望、市街地のかさ上げ地区は90世帯にとどまっている。グリーンピア田老には約20業者が仮設店舗で営業しているが、まちづくりが進まないと本格的な再建もできない、仮設店舗はいつまで使えるのかなどの声も出ていると述べました。
 その後の総会では、被災者の切実な要求に基づく取り組みを強めようと、10万人署名運動や被災地での一揆行進など「いわて復興一揆2013」の取り組みが提起されました。
 総会後、「講演とリレートーク」を準備していただいた復興宮古・下閉伊住民会議(仮称)準備会が正式の結成総会を開き、結成記念パーティーも開かれました。
 
田老地区の被災の市街地は変わらず
漁業関係の施設は整備進む

 
 総会に先立ち、午前中に田老地区に足を運び、復旧・復興の状況を見てきました。万里の長城といわれた10mの高さの防潮堤は、基本的には残っていますが改修の工事が行われていました。海側の破壊された防潮堤はそのまま残されています。その内側には漁業関係の倉庫などの仮設の建物がびっしりと建てられていました。防潮堤のそばには「NPO立ち上がるぞ!宮古市田老」のテントが張られ、震災前と震災後の写真が展示され、立ち寄る方々に熱心に説明していました。私もNPOの皆さんがまとめられた「東日本大震災―平成三陸大津波伝承記録」のパンフをいただきました。田老地区では津波高が20mに及んだとのこと。死者・行方不明者は181人(人口比4.1%)、明治29年の津波が15mで犠牲者1859人(49.6%)、昭和8年の津波が10mで911人(17.8%)でしたから、今回の津波の大きさがわかります。同時に巨大な防潮堤が整備されていたにもかかわらず、181人の犠牲者を出し、町が破壊されたことをどう評価するのか、「津波防災都市宣言のまち」の取り組みをどう評価するのかが鋭く問われているとの指摘もありました。
 山王岩に行く途中の坂道に、今回の津波到達を示す記念碑がたてられていました。学ぶ防災の経典になっている被災した田老観光ホテルも見てきました。


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《2013年8月16日》
高橋千鶴子衆議院議員と大雨洪水被害調査
雫石町、盛岡市繋ぎ、紫波町、矢巾町を回る


 8月16日、高橋千鶴子衆議院議員とともに8月9日の大雨洪水被害調査を行いました。調査には高田一郎県議、各市町村会議員団が同行しました。
 午前10時に雫石町役場を訪問、深谷政光町長、櫻田久耕副町長から被害状況と国・県への要望を聞きました。15日までに床上浸水95戸、床下浸水235戸、全壊が2戸、半壊3戸、町道の道路被害290カ所、農業施設774件、全体で1778件の被害となっています。
 深谷町長は、孤立地域が5カ所に及び、災害救助法の適用となった。6ヶ所の避難所に75人が自主避難、13日夕方で閉鎖となったが7世帯がみなし仮設住宅に入居していると話しました。橋場地区ではバス(47人)と自家用車(2人)が立ち往生したが、消防団が救出したとのこと。上ノ沢地区では2戸68人、全農の職員25人が孤立したが11日夕方に解消。しかし冬までの復旧の見通しは立っていないとのこと。竜川護岸が大きくえぐられていると説明され、河川改修工事が課題と説明を受けました。
 農業施設関係で激甚災害の指定となったが、公共土木事業でも激甚指定が必要なこと。県も検討しているようだが、町としても被災者生活支援法に準じた支援を検討したい。野菜・花等の被害への対策、農地に流入した土砂の撤去などの課題が提起されました。
 高橋衆議院議員は、被災者生活支援法は全壊10棟以上だが、床上浸水は3分の1棟と評価される。最大限の適用を検討すべきではないか。特別交付税の確保は当然だが、当面普通交付税の繰り上げ交付が必要、査定前着工の取り組み、町と個人の契約で公共事業として適用できること。農地に入った土砂も一体的な対策が可能とこの間の到達点も紹介し全力を挙げて取り組むと話しました。
 その後、竜川が氾濫し水田に石や土砂が流入した地域で農家の方々から話を聞きました。12町歩のうち8町歩で被害を受け、土砂で用水路が使えない、水路の確保と竜川の河川改修を強く要望されました。
 11時半に盛岡市繋地区に移動し盛岡市議団とともに、盛岡市の藤島裕久都市整備部長、村井淳商工観光部長、古舘謙護消防長、ホテル大観の佐藤専務から被害状況を案内していただき説明を受けました。また、被災したホテル・旅館の方から話を聞きました。12宿泊施設のうち、被害の大きい2施設を除いて営業を再開しているとのこと。温泉の貯湯タンクが被災し、温泉を供給できなくなっているが、来週月曜日には仮設の温泉小屋で電源施設を設置し、通湯試験を行うことにしているとのことでした。北側斜面では土砂崩れがあり、緊急の対策とともに抜本的な対策が必要な状況です。
 午後1時半に高速道路で移動し紫波町に入り、細川恵一、及川ひとみ紫波町議と合流し水分地区の被害状況を調査、紫波町役場で藤原博視経営支援部長から被害状況の説明を受けました。「床上浸水84棟、床下浸水231棟、土砂崩れ55件だが、調査が進めば10倍以上になるのではないか。水稲の冠水被害132ヘクタール、農用地被害調査箇所約500箇所」とのこと。
 農業関係は激甚災害指定となったが、公共土木事業でも激甚指定が必要、調査してきた田沢集落には来週重機を入れて復旧事業に取り組むとのこと。中小企業等への支援、総合運動公園が水没し、ラ・フランス温泉館も駐車場等に土砂が流入、国の支援が要請されました。また、山王海ダムの用水路が通水不能となっており、1660ヘクタールに影響、今季の復旧は不可能とのこと。林道関係は調査がこれからで、被害はさらに広がる見通しとのことでした。
 午後3時10分には矢巾町役場を訪問、川村光郎町長等から被害状況と国・県への要望を聞きました。被害額は現時点で25〜30億円程度、一般会計の3分の1に当たりとても1自治体では対応できない。公共土木事業を含め激甚災害指定が必要。岩崎川の氾濫で町中心部まで被害が及んだこと。岩崎川の河川改修を強く要望されました。その後、町の案内で岩崎川橋の被害状況を調査しました。
 最後に、盛岡市役所を訪問し、細田副市長、藤島都市整備ぬ長から盛岡市の被害状況と国・県への要望を聞きました。


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《2013年8月15日》
68回目の終戦記念日にあたって街頭宣伝
憲法改悪、集団的自衛権の容認―安倍政権の暴走許さず


 8月15日、68回目の終戦記念日にあたって庄子春治盛岡市議団長、県委員会・地区委員会の皆さんと盛岡駅頭、ナナック前の2カ所で街頭宣伝を行いました。
 私は、冒頭で8月9日の大雨洪水災害で死者2名、床上浸水309棟、床下浸水856棟など大きな被害となったことに触れ被災者の方々にお見舞いを申し上げるとともに災害復旧と生活再建に全力を上げる決意を述べました。
 今年の終戦記念日は、第二次安倍内閣の憲法改悪と集団的自衛権容認という重大な情勢の下で迎えることになりました。お昼のニュースでは、安倍内閣の2人の閣僚(新藤総務相、古屋国家公安委員長)が靖国参拝を行ったと報道していました。靖国神社は戦前の侵略戦争をアジア解放の戦争として賛美している神社です。靖国神社への参拝は侵略戦争を肯定するものとして厳しく批判されるのは当然です。
 日本軍国主義による侵略戦争と植民地支配によって、アジアで2000万人、国内で310万人の尊い命が犠牲となりました。県内では3万8千人の犠牲者です。この痛苦の反省から新憲法が制定されました。前文では「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないよう決意し」と明記され、第9条では、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認が明記されました。安倍内閣による憲法9条の改悪と集団的自衛権の容認は、侵略戦争への反省を覆すものであり、アメリカの戦争に日本も一緒に参戦する「戦争ができる国づくり」をめざすものです。
 私は、安倍政権の憲法改悪、集団的自衛権の容認、消費税の増税、原発再稼働など暴走は、国民の願いに背を向けるものであり、国民の世論と運動を広げくい止めようと呼びかけました。
 庄子春治盛岡市議団長は、麻生副総理の「憲法の改悪はナチスのやり方に学べ」発言を厳しく批判。憲法改悪を許さない世論と運動を広げようと訴えました。聞いていた聴衆からは拍手も寄せられました。


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《2013年8月11日》
紫波町、盛岡市繋の被災状況を調査

 8月11日、朝9時に細川恵一町議とともに紫波町役場を訪問し、担当者から紫波町の被災状況を聞きました。朝8時の対策本部会議の段階では、床上浸水102棟、床下浸水187棟に及び、土砂崩れ39カ所。5地区302世帯に避難勧告が出されましたが、10日13時には全地区で解除となったとのことでした。

10年間で3回も洪水被害
1mも土砂が流入―西部

 
 その後、サニータウン第3高水寺の被災状況を見てきました。狭い用水溝が越流し団地全体が浸水しました。朝8時から50人ほどのボランティアが来て泥出しなどの手伝いを行っていました。被災者の方々から聞くと、この団地は平成14年、19年に続いて今回と3回も洪水被害に遭っているとのこと。今回の場合は集中豪雨であっという間だったとのこと。抜本的な洪水対策と団地造成のあり方も問われるケースと感じてきました。
 水分地区の農家を訪問、圃場の土手が一部崩壊していました。水田にも土砂が流入していました。ラ・フランス館まで車で登っていくと駐車場まで流入した土砂の撤去をしていました。宿泊施設の湯楽楽(ゆらら)は宿泊をキャンセルしたとのこと。隣接する川の上流から土砂や流木が越流してきたとのこと。稲荷街道は車両通行止めとなっていました。北側の開拓と呼ばれる地域では、宅地まで石ころ交じりの土砂が流入していました。ひどいところは1メートル近くも土砂が堆積しています。土砂の早期除去の要望が出されました。

土砂・流木が温泉街を直撃
ボランティアも参加、温泉街の再開に全力

 

 昼過ぎから盛岡市繋地区の被災状況を調査。町内会長の高橋金兵衛氏から全体の被災状況を聞いた後、被災状況を調査。まだ道路に土砂が残されているところもあり、復旧作業の車が行き交います。ボランティアの人たちも駆けつけていました。床上浸水した家では畳や災害ごみを出していますが、いつごみ回収のトラックがくるのか知らせてほしいとの声も出されました。温泉街では源泉が洪水で被害を受けたものの沸かし湯等の対策で一日も早く再開するために頑張っているとのことでした。
 裏山が崩れたという話を聞いてホテル大観を訪ねました。専務から管内にも流入した土砂等を撤去・洗い出し、懸命に清掃をしていました。明日からでも営業を再開するために徹夜で取り組むとのことでした。


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《2013年8月10日》
党県議団が雫石町・矢巾町の大雨洪水被害調査

 8月10日、高田一郎県議とともに大雨洪水で大きな被害となった雫石町と矢巾町の調査を行いました。
 午前9時に雫石町役場を訪問し、西田町議とともに深谷政光町長を訪ねお見舞いを申し上げるとともに被害状況について聞きました。深谷町長は、「経験のない大雨だったが死者が出なかったことが幸いだった」「今把握している床上浸水は30戸程度(午後3時現在では48戸)だが、被害状況の確認に取り組んでいる」「県にも必要な対策をお願いしたい」と述べました。その後、避難所を訪問して話を聞きました。「上流から土石流のような流木で橋がふさがれ、川の流れが変わり、自宅を直撃された」「とても住めるような状況ではない」「工場から帰ろうとしたが道路が冠水し帰れなくなった。家族とも連絡が取れない」など切実な状況が話されました。被害が大きい現場を見ましたが、橋をふさぐ流木で川の流れが変わり、水田が新たな川に変わっていました。雫石町歴史民俗資料館の前の道路の一部が陥没していました。その途中であった酪農家は、「搾乳機が冠水し、搾乳ができない。搾乳しないと牛が病気になり死んでしまう」と話していました。


矢巾町では岩崎川が氾濫、床上浸水が約300世帯
 
 午後2時半には川村よし子、小川文子両町議と矢巾町役場を訪問。川村町長から詳しく被害の状況を聞きました。「南昌山で昨日272ミリの大雨となり、煙山ダムが満杯となり越流となった」「岩崎川の橋が何カ所かで流木が集中し氾濫した」「岩崎川周辺で床上浸水が約300世帯、床下浸水は約1200世帯に及ぶ」と述べ、「岩崎川の改修工事の早期完成が必要」と要望されました。
 その後矢巾駅の西側、東側の被害状況を調査。自らも床上浸水の被害にあった久慈正夫行政区長は、「住民に避難を呼びかけている間に浸水していた」と話していました。駅東側の町場の住宅地も広い範囲で浸水。矢巾駅もホームまで冠水する状況だったとのことです。
 被害の大きい下矢次地区岩崎橋付近の被害状況を調査しました。岩崎川上流の橋と道路陥没地点も見てきました。


《2013年8月9日》
岩手県原爆死没者追悼式開かれる
原爆パネルと人間展も


 8月9日、平成25年度岩手県原爆死没者追悼式が盛岡市中央公民館で開かれ、私も原水爆禁止岩手県協議会の代表理事として出席し追悼の言葉を述べました。
 県被団協会長の伊藤宣夫氏は、主催者あいさつで「広島市宇品港の岸壁で船舶司令部にいた時に被爆した。今も昨日のような気がしてならない。広島市内の地獄のような状況を繰り返してはならない」と話しました。
 岩手県保健福祉部長(代理)、盛岡市長(代理)とともに原水爆禁止岩手県協議会の代表として追悼の言葉(別紙)を述べました。→追悼の言葉
 遺族代表の戸来諭氏が、被爆者として亡くなった兄、平賀仁治郎さんの話をしました。戸来さんの兄弟は10人で、婿に行った平賀さんは6番目、ものづくりが得意で小学校卒業後、遠野市の仕立て屋に就職。昭和17年に軍隊に召集され、ソ連国境近くの満州に派遣されたが、裁縫が得意ということで通信隊に編入され翌年広島に配属となった。その後通信隊の多くは南方に派遣され帰らぬ人となった者が多いが、広島残りとなった。8月6日、爆心地から1.8キロメートルの聖山で、裸で巻き割を手伝っていたが、偶然部屋に入った時に原爆が投下され直撃を免れた。その後帰ってきて得意の裁縫で身を立91歳でなくなったが、「軍隊は運隊だ」―運の違いで生き延びることができたと話しました。
 盛岡医療生協いのちをつなぐ人たちのうた合唱団が、「青い空は」と「原爆許すまじ」を合唱し、その後参列者で献花をしました。
 中央公民館では、「原爆パネルと人間点」も開催されており、外国人の姿も見えました。原爆投下後の広島市の惨状は大震災で津波で飲み込まれた被災地の姿とダブりました。


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《2013年8月7〜8日》
「がん対策に関する条例」検討会で
患者会や医療関係者から意見聴取


 8月7・8日の両日、「がん対策に関する条例」の議員発議での制定をめざす第4・5回検討会が開かれ、患者会や医療関係者からそれぞれの取り組みと意見を聞きました。私はオブザーバー議員として参加しています。
 岩手ピンクリボンの会会長で岩手県対がん協会評議員の仁昌寺幸子さんからは、「がん予防及び早期発見の現状と課題―検診を中心として」の発言をいただきました。とくに県内でも一番進んでいる岩手町の検診活動について詳しく聞きました。保健推進委員の研修(年4回)と取り組みが特徴で、受診者台帳を整備してきめ細かに取り組んでいることが教訓的でした。
 岩手ホスピスの会の代表川守田裕司氏、幹事の佐々木順子さん、アイリスの会の会長鈴木俊子さん、盛岡かたくりの会の副会長澤愛子さん、事務局の千葉武氏から意見を聞きました。「がんの予防から、治療、終末期のケアまで患者さんの目線に立ってがん対策を進めてほしい」「最良の治療を受けるための情報提供が必要」「がん患者の就労の問題」「がん検診への補助」「リンパ浮腫外来を広げてほしい」などの意見が出されました。
 8日の第5回検討会では、「在宅緩和ケアの現状と課題について」もりおか往診クリニックの木村幸博医師から話を聞きました。木村医師は、多くの人は人生の最後を家で過ごしたいと思っているが、現状はそうなっていないこと。もりおか往診クリニックでは5人の医師と5人の看護師で1日平均40件の往診を行っていること。大方の検査ができること。患者の46%が悪性腫瘍の患者、末期がんの患者ということです。「がんの人こそ家での看取りが可能」と強調、今後高齢者が急増する中で病院は増えず、在宅医療の体制が必要で医療費等の経済的メリットも大きいと述べられました。
 県医師会の「がん登録の現状と課題について」、地域がん登録運営委員長の日下純男医師から話を聞きました。岩手県でのがん登録の取り組みが年間1万件を超える規模で取り組まれていること。その分析をふまえ、「がんり患率の測定、がん患者の受療状況、生存率等を測定し、がんの予防の推進、がん医療の工場、保健衛生の向上に寄与する」取り組みを進めていると述べられました。
 この間、各界の方々から、がん対策条例の全国的な状況や県内のがん対策の状況、患者会の方々、医療関係者の取り組みを聞いてきました。いよいよがん条例の具体的な検討に入る段階になってきました。


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《2013年8月6日》
被災事業者の再建、雇用対策について質す
県議会・商工文教委員会


 8月6日の県議会・商工文教委員会で質疑に立ち、被災事業者の再建状況と雇用問題について取り上げました。
 経営支援課の山村総括課長は、「グループ補助は24年度までで95グループ1159者752億円が決定し、今年度は一次を終わり、申請が10グループで現在審査中。債権買取については計135件。仮設店舗は、6月末時点で342の仮設店舗が完成し、区画的には1780以上の区画が完成している」と被災事業者の状況について述べました。斉藤県議は、再開した事業所でも売り上げが5〜7割程度と厳しく、仮設店舗の数が被災3県の中でも非常に多いと指摘し、再開した事業所への支援や本設へ移行する際の支援が重要だと強調しました。山村総括課長は、「今年度グループ補助金の予算の中に、商店街型というものが設立され、共同店舗をつくるなど共同での取り組みにも適用できるものを創設した。先の政府要望でも、グループ補助金や二重ローン対策、26年度以降も継続が必要だということで知事からもお願いしている」と答えました。
 斉藤県議は、就業構造基本調査で全国的にも非正規労働者が2047万人38%を占め、岩手県も非正規が37%以上という実態を紹介。特に製造業での減少、被災地での水産加工業の人材確保の課題について質しました。高橋雇用対策課長は、「地元地域から雇用を確保することが先決であり、面接会や工場見学会の企画を重点的に実施している。地域外からの人材確保についても、新規入居が禁止されている雇用促進住宅への入居を認める特例について国から前向きな回答をいただいている」と回答しました。
 また、県内最大企業のトヨタ自動車東日本(旧関東自動車)の雇用状況について質問。6月1日現在で、正規1701名、期間工813名、派遣が369名、計2883名との回答があり、4月時点より32人雇用が増えたものの、いずれも期間工と派遣での増加です。斉藤県議は、トヨタ全体で2兆円以上の利益をあげ、過去には岩手工場でも100人規模で正社員へ登用したと述べ、正社員の登用を引き続き知事先頭に強く求めるべきと訴えました。橋本商工労働観光部長は、「正規社員の登用ということを引き続き継続して取り組みを進め、ぜひとも正規社員を1人でも多く登用されるように努めていきたい」と答えました。

 質疑の大要については、「議会報告」をご覧ください。


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《2013年8月6日》
最低賃金の引き上げ求める請願が不採択
自民、民主、希望・未来フォーラム、地域政党いわてが反対!


 8月6日開かれた県議会商工文教委員会で、日本民主青年同盟岩手県員会が提出した請願の審議が行われました。この請願は、青年の生活と雇用を守るために、(1)地域別最低賃金を大幅に引き上げるよう、関係機関に求めること、(2)最低賃金引き上げのために、中小企業支援策の抜本的な強化を国に求めること、(3)保健、介護、保育など県民が必要とする各分野の人手不足を解消するため、給与引き上げや非正規雇用の正規化など待遇改善を関係機関に働きかけること、(4)長時間労働をなくし、有給休暇を取得できるように働きかけること、(5)公契約条例を早期に制定することを求めるものです。
 私は審議の中で、岩手の最低賃金653円では、政府が目標とする1800時間働いても年収117万5400円にしかならず、生活できないこと。政府も最低賃金の引き上げを主張していること。アメリカでは5年間で8800億円、フランスでは2兆2800億円の支援を行い最低賃金を引き上げていることを示し、請願採択の重要性を強調しました。
 ところが、審議でも討論でも発言せず、採択で自民党、民主党、希望未来フォーラム、地域政党の各委員は、請願採択に反対し、不採択としてしまいました。これは、最低賃金の引き上げに反対する、中小企業への支援策の強化にも反対する、公契約条例の早期制定にも反対するということになります。この重大性を自民党や民主党、希望・未来フォーラムの各委員は認識しているのでしょうか。自らの政策も原則も投げ捨てる暴挙であり、政党・会派の流動化を示す出来事ではないでしょうか。


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《2013年8月5日》
大雨災害の対策を県に申し入れ
県議団、一関市議団、陸前高田市議団


 8月5日、7月26〜27日の大雨災害に関する県知事あての緊急の申し入れを行いました。これは党県委員会、県議団、一関市議団、陸前高田市議団の連名によるもので8人が参加。千葉茂樹副知事が対応しました。
 申し入れの内容は、(1)一関市東山長松川地区、金流川、砂鉄川、千厩川、気仙川、矢作川の治水対策と堤防越流箇所の早期復旧、(2)激甚災害指定の国への要望と宅地や農地等の災害復旧と支援、(3)震災関連の造成工事や宅地造成工事などの土砂流出対策などです。
 高田一郎県議、一関市議団、陸前高田市議団から具体的被害状況示すとともにと緊急対策を要望しました。私からは、激甚災害の指定の見通しと松川地区の排水ポンプの検証、台風の時期に間にあうように対策を講じるよう求めました。
 千葉副知事は、「堤防などの損害個所は早期に復旧させ、排水施設の改善は原因調査・分析を行ったうえで適切に対処したい」と答えました。また、及川県土整備部副部長は、河床に堆積した土砂の対策を講じたいと答えました。