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《2013年4月28日》
玉山地区後援会が鶯宿温泉でつどい開く
議会報告とカラオケで盛り上がる


 4月28日、玉山地区日本共産党講演会が鶯宿温泉でつどいを開きバスツアーで29人が参加、私も駆けつけました。10時〜11時は議会報告会。高橋和夫盛岡市議と私から市政、県政、国政について報告し懇談。
 私からは、震災復興では震災関連死も含め6198人が犠牲となったこと。応急仮設住宅に28741人がいまだに生活しており、県内で52664人が避難生活を強いられていること。盛岡市内でも1541人がみなし仮設住宅や親類宅などで避難生活をしており、被災者の状況に大きな変化がないこと。こうした中で県と市町村が被災者の医療費・介護保険料の免除措置を継続したことは大きな成果だったと報告しました。
 また、アベノミクスで「景気回復を実感できない」が81.9%、「所得が増えない」が69.2%を占めるなど、庶民のくらしの実態とかい離している実態を世論調査結果で指摘。株高でユニクロの社長は4047億円、ソフトバンクの社長は3863億円のボロ儲けとなっていると紹介しました。
 TPP問題では、コメが50%、乳牛は100%生産が減少し、岩手・玉山の農業は壊滅すると訴え、侵略戦争賛美の靖国参拝問題で中国、韓国から厳しい批判を受けるとともにアメリカやイギリスなどのマスコミからも批判が出ているように安倍外交は行き詰まっていると話しました。
 懇談では、「物価が上がったら年金も上がるのか」との質問が出ました。年金は3年間で2.5%引き下げられることが決まっていると答えたら、怒りと驚きの声が上がりました。
 その後は温泉に入り、おいしい昼食、カラオケで盛り上がりました。


《2013年4月25日》
震災復興と住民要求実現、参院選勝利へ
全県地方議員研修会開く


 4月25日、盛岡市内で全県地方議員研修会を開き、2〜3月地方議会の成果を交流し、被災者のいのちとくらしを守る復興の前進、住民要求実現、参院選勝利めざす課題について熱く討論しました。
 菅原則勝県委員長が、「岩泉町議選の勝利を確信に、5・25市田演説会めざし参院選勝利めざす課題の飛躍を」と題して報告。県議団長の私から詳細な「県政データファイル」(2013年4月版)を紹介しながら「震災復興・住民要求実現の取り組みを強め、参院選勝利へ全力で」の報告を行いました。
 討論では、4月21日投票で12年ぶりに党議席を回復した被災地岩泉町の林崎竟次郎氏が発言。「町政を語らずして国政・参院選を語っても住民から理解されない」との議論を踏まえ2月に町議選への立候補を決意。奥さんの理解を得て立候補を表明したのが町議選の2ヶ月前でした。はじめは大義名分選挙の気持ちでしたが、3月9日から毎日支部の党員とともに朝立ち宣伝を行い、1世帯11万円ものため込み基金があるのに1万3千円もの国保税の引き上げを決めた町政と町議会への怒り、災害公営住宅への入居に敷金3カ月分の徴収は負担が重いなど被災者の声に応えてすぐに副町長と交渉し、敷金は取らないことにしたことへの大きな反響などで、やっぱり住民の立場で頑張る日本共産党の議席が必要と必死の取り組みになり、後援会ニュースを450戸に配布。昨年総選挙の1.5倍の得票を獲得、14位で12年ぶりの議席回復の快挙となったとの発言に大きな拍手が沸き起こりました。
 宮古市の落合久三市議は、宮古市が震災復興特別交付税44億円を活用し、@新築・購入の住宅再建にさらに100万円上乗せ補助(県・市町村で100万円、市独自に1000万円、今回さらに100万円)、A地域木材の活用で40万円の上乗せ(これまでと合わせると100万円に)、B住宅ローンの利子補給(上限250万円)などの新たな支援策が示されたと報告。宮古市の被災者アンケート(4072世帯)では3割が新築希望だったことから1230戸を住宅支援の対象としています。
 陸前高田市の藤倉泰治市議は、住宅再建への支援策について24項目の要望を市長に提出し、仮設住宅での懇談会を開催していると報告。災害公営住宅への希望が増加していること。在宅で介護している世帯への介護手当が5000円から6000円に引き上げられ、ホヤ・イシカゲガイも漁業共済の対象となったことは紙智子参議院議員含めた党の成果だったと発言しました。
 一戸町の菅野敦子町議は、久慈二戸広域ごみ処理組合が解散することになり、党議員団が求めていた久慈、二戸それぞれでごみ処理に取り組むことが実現したと報告。
 金ヶ崎町の阿部隆一町議は、中学校卒業まで子どもの医療費助成を拡充したと報告。同僚の町議と決算、予算の学習会を開き、合同で議会報告会も開催。出された要望をまとめ町長に要望してきた。後援会ニュースを632世帯に訪問・対話しながら配布し、要望を聞きながら赤旗読者も拡大できたと発言しました。
 これらの成果と経験を6月議会に向けて全県に広げ、震災復興の取り組みをさらに前に進めるとともに、7月の参議院選挙めざして意気高く取り組みを強化しようと決意を固め合いました。


《2013年4月24日》
TPPでどうなる? 食・医療・仕事・私たちのくらし!
緊急学習会で安田美絵さんが分かりやすく講演


 4月26日、TPPの緊急学習会が開かれ、私も参加してきました。「TPP等と食料・農林水産業・地域経済を考える岩手県民会議」が主催したもので、アイーナ8階の会場は満員状態でした。
 講師の安田美絵さんは、瑠奈・オーガニック・インスティチュート主宰の食の専門家で、「サルでもわかるTPP」の著者です。安田さんは、「TPPは徹底した秘密主義で『ぼったくりバー』とも揶揄されている。交渉文書は協定締結後4年間は秘匿され、米国の国会議員すらその中身を知らされない異常なもの」と指摘。TPPで食の安全が脅かされると具体的に話しました。牛肉の月齢制限緩和でBSEの牛が紛れ込んでくる危険性、ポストハーベストを表示義務のない農薬として認めさせられる問題、農薬の残留基準の緩和、さらにはコメの関税撤廃で、コメが海外から流入し、国内農業の衰退、自給率の低下を招きかねないと指摘。「食料自給率が100%に満たない国を独立国とは呼ばない」(仏:ドゴール大統領)、「食料自給できない国を創造できるか、それは国際的な圧力と危険にさらされている国だ」(2006年:ブッシュ大統領)の発言を紹介しました。
 また、TPP参加で、遺伝子組み換え表示が消えると、アメリカの多国籍企業モンサント社の食料支配、世界支配を許すことになると強調しました。「政府調達」の自由化で地産地消の学校給食が危険にさらされる、混合診療の解禁、株式会社の病院、薬価の自由化で薬価が上がり、国民皆保険制度が破壊される、雇用の規制緩和で失業者が増加し、賃金が下がり、デフレが加速することを指摘しました。
 国家が投資家に訴えられるISD条項は、多国籍企業の利益のために国家の主権が脅かされることと述べ、カナダのケベック州政府が訴えられた例や脱原発を決めたドイツ政府をスウェーデンのエネルギー企業が訴えた例を紹介しました。
 最後に、TPPを止めるためには、@人に伝えること。A意志表示すること。次の参院選挙ではTPP反対の政党に投票すること。B食料自給率アップにつながる食生活、モンサントの売り上げを減らすような食生活を心掛けることを呼びかけました。
 90分の熱弁で、大変わかりやすい講演で感心しました。


《2013年4月21日》
1人親家族の現状と課題―藤原千沙岩大准教授が講演
生活困難は、日本社会が抱える社会的な問題


 4月21日、憲法に基づく教育を進める岩手の会の定例学習会が開かれ参加してきました。今回のテーマは、「ひとり親家族の現状と課題―子どもの貧困・教育の視点から」で、藤原千沙岩手大学准教授が講演しました。
 藤原准教授は、岩手県の1人親家族で暮らしている子どもの割合は、全国平均よりも多い10.4%(全国8.9%)で、県内では山田町(15.3%)、大槌町(13.8%)、普代村(13.6%)の順で沿岸・県北地域が多くなっていること。母子世帯の就労収入は181万円で世帯収入は291万円、児童のいる世帯の平均658万円と比べて44.1%にとどまっていること。ひとり親世帯の貧困率が日本では58.7%と突出して高く、OECDの平均30.8%と比べても深刻な実態と述べました。また、母子世帯の就労率は80.6%でOECD諸国の中では一番高く、就労していても貧困となっている異常な状況を指摘。労働時間も長く、低賃金となっている労働問題。所得再配分による改善はほとんどない税制と社会保障の実態を指摘し「子育て世代に対する所得配分が少ない」と強調しました。貧困家庭の子どもの大学進学希望が低く、貧困が再生産されていると述べました。
 質疑応答では、ひとり親家族の貧困が1985年の児童扶養手当削減から広がってきたこと。130万円以下は扶養家族とするパート優遇政策で女性が分断されてきたこと。母子家庭の7割は生活保護基準以下の収入となっているが、生活保護受給が1割にとどまっていることなどが話し合われました。また、釜石市内の小学校で養護教諭を務める教員から被災地の学校と子どもの状況も発言されました。


《2013年4月18〜19日》
玉山区の2ヶ所で議会報告会開く
玉山、馬場状小屋地区で高橋和夫市議とともに


 4月18日、玉山公民館、19日、馬場状小屋コミュニティセンターで、高橋和夫盛岡市議とともに恒例の議会報告会を開きました。
 私からは、県議会報告の県政報告4月号を紹介し、東日本大震災の復興で、被災者の医療費・介護保険利用料の免除措置が県補助の実施で新年度も継続される事になったこと。住宅再建への支援でも100万円の補助、県産材・バリアフリーで最大130万円の補助に続いて214億円余の住宅支援の公費金が活用できること。事業者の再建でもグループ補助が新年度も80億円の予算がついたことを紹介。被災した県立病院も再建整備に着手することになったこと、小学校の35人学級も新年度から3年生に、来年度は4年生に拡充されることになったと述べ、震災復興での前向きの取り組みを評価して日本共産党が初めて県の予算に賛成したと報告しました。また、原発事故による放射能汚染問題では、県内でもシイタケ・牧草・廃用牛の滞留・賠償の状況を報告。岩手の農林漁業の死活にかかわるTPPの影響試算、消費税大増税の問題を述べました。
 高橋和夫市議は、3月市議会で共産党市議団が提案したTPP参加に反対する意見書が採択されたこと。スポーツ施設整備が優先で子どもの医療助成の拡充や就学援助の拡充などが後回しにされたこと。玉山区の歩道整備や石川啄木記念館の市への移行など地域の課題について報告しました。
 参加者からは、放射能汚染対策について県の体制、風評被害対策での牧草除染の農家負担、合併から7年が経過した玉山区の現状と課題、北上川にかかる橋の工事、墓地の管理の問題など沢山の質問や意見が出されました。


《2013年4月17日》
従属と屈辱の日―「主権回復の日」式典への知事の参加中止を求める申し入れ

 4月17日、日本共産党岩手県委員会と県議団の連名で、達増知事にたいし「主権回復の日」式典への知事の参加中止を求める申し入れを行いました。千葉茂樹副知事が応対しました。
 申し入れでは、安倍内閣がサンフランシスコ条約が発効した4月28日に、政府主催で「主権回復の日」式典を開催することを決定したことにたいし、サンフランシスコ条約は、「主権回復」どころか、カイロ宣言やポツダム宣言に反し、日本をアメリカの従属と屈辱の国にしたというのが歴史の真実であり、「祝う」ことは、日本の異常な対米従属と沖縄を本土から切り離した屈辱の日を「祝う」ことだと指摘。マスコミの調査では知事の出席は19都県にとどまっており、@沖縄県と友好協力の関係にある岩手県知事として、「主権回復の日」式典に参加しないことA政府に対し、対米従属と屈辱の日である4月28の「主権回復の日」式典の中止を求めることを求めました。
 千葉副知事は、「天皇と皇后、三権の長が出席する政府主催の式典であり、知事が出席することが地方自治体としての責務と考えている」と答えました。

山田町の緊急雇用創出事業に関する申し入れ

 あわせて、山田町の緊急雇用創出事業に関する申し入れも行いました。
 申し入れでは、@乱脈経理の末に破たんした「山田町災害復興支援事業」について、なぜ、実績も経理能力も無いNPO「大雪りばぁねっと。」に委託することになったのか、人件費等の未払いなどすでに破たん状態だった23年度事業について県の完了検査でなぜ見抜けなかったのか等、これまでの県の対応について全庁的な体制で調査・検証を行うこと。A平成23年度の緊急雇用創出事業を含め、不適正な支出について徹底して調査するとともに、山田町における真相の究明の取り組みを支援することB被害を最小限にとどめるために、山田町によるNPO法人「大雪りばぁねっと。」への損害賠償請求や法的措置を含めたあらゆる取り組みについて助言と支援を強化すること。また、前町長・副町長等の政治的道義的責任について町民が納得する具体的な対応を求めること―の3点を要望しました。
 千葉副知事は、「申し入れは知事に伝える。県庁所管部での調査は適正に行われていた。真相究明へ向け山田町の取り組みを支援し、本来の復興の取り組みが損なわれないよう対応していきたい」と答えました。

 申し入れの全文は「政策と活動」をご覧ください。


《2013年4月16日》
山田町のNPO法人問題―商工文教委員会で質疑に立つ
県のチェック体制の甘さも厳しく問われる問題、全庁的な対応で検証を


 4月16日の県議会・商工文教委員会で質疑に立ち、山田町が緊急雇用事業を委託したNPO法人「大雪(だいせつ)りばぁねっと。」(北海道旭川市)の事業費使いきり問題について取り上げました。
 斉藤県議は、実績も経理能力もないNPO法人に、平成23年度は5回も契約変更を行い4億3000万円もの事業費を委託した問題を指摘。緊急雇用創出事業の実施要領にも示されているように、「委託事業を的確に遂行するに足りる能力」があるかどうか初動の段階でしっかり確認すべきだったと強調しました。
 また、山田町が5回目の契約変更で1億6900万円の増額を県に申請する前に行っていた問題も告発し、「実質不足分の補てんであり、23年度の時点ですでに事業は破たんしていた」と厳しく指摘。高橋宏弥雇用対策課長は「本来県と協議した上で対応すべき事項。経過を確認し正していかなければならない」と答えました。
 さらに、領収書類の不備等を県自身が指摘していたにも関わらず、23年度の完了検査が通っていた問題も示し、県のチェック体制の甘さを批判しました。
 無料入浴施設「御蔵の湯」の発注・建設では、NPO法人の問い合わせにたいし、県側が「制度上はリース料・組み立て費・材料費と分ければ可能」と答えていたことは誤りだったと指摘。結果としてNPO法人が実態のないリース会社を立ち上げ、実質建設工事の発注に至ったと述べました。
 斉藤県議は、「24年度はすでに63%が不適正支出とされ、第一義的にはNPO法人・山田町の責任は重大だが、食い止められなかった県の責任も問われる。全庁的な対応で検証し、山田町における真相の究明の取り組みも支援すべき」と求めました。
 橋本良隆商工労働観光部長は、「山田町に対しては今後の復興の足かせにならないよう、問題の解決に向けて取り組んでいきたい」と答えました。

 質疑の大要については「議会報告」をご覧ください。


《2013年4月12日》
岩泉町の復興の現状と課題について調査
さらなる住宅再建への支援も検討


 4月12日、岩泉町の東日本大震災津波からの復興の現状と課題について調査のため、林崎きょうじろう党岩泉支部長と岩泉町役場を訪問し、橋場覚副町長、浦場二三男地域整備課長兼復興課長から話を聞きました。
 岩泉町では、大震災津波で死者は10名だったものの、いまだに197世帯、460人が応急仮設住宅や被災した自宅などで避難生活を強いられています。14.3mの防潮堤は破壊されなかったものの18mの津波が防潮堤を超え、小本地区の約200戸の集落が被災しました。安全対策では、防潮堤と同じ高さの避難道の整備と小本川の堤防を8mにかさ上げして整備。小本地区は、漁業集落防災機能強化事業で三陸鉄道の小本駅西側に移転し60戸分を造成、災害公営住宅も36戸整備する計画です。移転用地は坪約4.5〜5万円程度になるのではないかとのこと。住民の要望を踏まえ、小本小学校・小本中学校も三陸沿岸道路の西側に再建整備する計画です。しかし、民有地のため用地買収に時間がかかっているとのこと。被災した小本地区には被災を免れた20戸と元にもどる希望の10戸が残る予定で、被災した土地の利用計画が重要と感じてきました。
 現在応急仮設住宅に入居しているのは116戸ですが、持ち家再建予定が60戸、公営住宅希望が51戸となっており、住宅再建への支援策が求められています。岩泉町でも3月議会で町独自に100万円の上乗せ支援を決めていますが、住宅支援のための復興交付金が3億円余交付されることから、住宅ローンの利子補給や引っ越し費用、さらなる住宅支援も検討し、町議選後の6月議会に提案する予定とのことです。
 被災事業者は31事業所、再開は188(うち仮設店舗7)、休業12となっています。事業所新設の希望は13事業所で、補助事業を導入して支援する計画です。漁船は269隻被害を受け179隻復旧し、漁港の整備は25年度中に整備の計画です。
 
災害公営住宅1LDKは1戸当たり550万円、2LDKは1100万円
5月中に入居可能に―森の越地区

 
 岩泉町内に建設中の森の越地区の災害公営住宅(15戸)を視察しました。1LDKが6戸、2LDKが6戸、3LDKが3戸建設されています。町産材を活用した木造長屋の公営住宅で、床には分厚い断熱材も入れるとのこと。1LDKの1戸当たりの経費を聞いたら550万円とのことでした。これなら仮設住宅(すでに700万円)より安いと驚きました。町の中心部に近く利便性もいいのではないかと感じてきました。町有地のために工事が早く、5月中には入居が可能とのことでした。
 
1世帯当たり11万円のため込み基金があるのに
1万2800円の国保税の値上げとは

 
 被災者のいのちとくらしを守ることは復興の中心課題です。ところが、岩泉町では3月議会で1世帯平均1万2800円の値上げの方針が決められました。国保財政を見ると2億3300万円の基金がため込まれています。これは2100世帯でみると1世帯11万円にも及ぶため込みです。値上げどころか値下げできるものです。大震災津波から復興を進める中での国保税の引き上げはいかがなものかと率直に指摘してきました。


《2013年4月4日》
宮古市における住宅支援にかかる復興基金の活用を聞く
住宅ローンの利子補給、がけ近の遡及適用、さらなる住宅支援などを検討


 4月4日、宮古市役所を訪問し、田中尚市議団長とともに滝沢肇総務企画部復興推進課長から、「住宅支援にかかる復興基金市町村交付金」の活用策について聞きました。
 住宅再建にかかる復興基金は、宮古市に44億円余交付されます。宮古市では4月末までには臨時市議会で、さらなる住宅支援策を提案する予定で検討しているとのこと。市では、国・県の通知を踏まえ、持ち家の再建に資する支援策を検討しています。具体的には、県の事業としていた住宅ローンの利子補給の肩代わり、防集事業以外の住宅ローンの利子補給、がけ地近接事業の遡及適用、さらなる住宅再建への支援などを検討しているとのことでした。



《2013年4月4日》
山田町のNPO問題―5億200万円が補助対象外
前町長・副町長の責任は重い―町第3者調査委員会報告


 4月3日、県商工労働観光部雇用対策・労働室は、平成24年度の山田町の緊急雇用創出事業について、山田町がNPO法人「大雪りばぁねっと。」に委託した「山田町災害復興支援事業」7億9141万円余について、5億199万円余が、勤務実態がなかったり、目的や内容が不明確として補助対象額となることを山田町に通知しました。
 また、山田町の「山田町緊急雇用創出事業委託に関する第三者調査委員会」は、調査報告書を山田町に提出しました。10ページにまとめられた概要版が公表されました。報告書によれば、NPO法人の経理内容について、「経費の支払いを証明する領収書などの関係書類がなかったものが多数あった」「岡田氏の個人口座への振り込みが多数あり」「銀行預金からのキャッシュカード等による現金引き出しが多数あり、現金出納帳が存在しないことなど、ずさんな経理処理があった」と述べ、「このような団体に12億円を超える大金をゆだねた山田町の前町長・前副町長ら当時の幹部職員の対応には、理解しがたいものがある」と厳しく指摘しています。報告書では、前町長らが、NPO法人(岡田代表)の身元も実績も確認しないまま次々に徴用していったこと。5月2日の県社協専務らの忠告が無視されたことなどを指摘。NPO法人が直接建設工事を発注していた「御蔵の湯」に対するチェックが町も県も不十分だったこと。平成23年度の事業も人件費の未払いなど2億円超の資金不足で破たん状態にあったことを指摘、県の完了検査の甘さも指摘しています。
 第三者委員会報告では、提言として、@当時の町長、副町長らの責任は重い、県の完了検査も注意義務を欠いた、A山田町の信頼を早期に回復する努力をすること、B補助金の返還については、NPO法人「大雪りばぁねっと。」に請求することは当然としつつ、前町長・副町長らに対する「政治的・道義的責任」についても町民が納得する「けじめ」のつけ方について検討すべきと提起、C幹部職員の資質の向上に努めることを指摘しています。
 山田町のNPO問題について、4月4日、山田町に行って木村洋子町議、佐藤照彦前町議、田中尚宮古市議と意見交換し、県議会報告を行うとともに、今後の真相究明と責任追及の進め方について協議しました。真相究明については、第三者委員会の報告を受けて町議会として法的根拠と調査権限(百条委員会)を持って真相究明にあたることがいよいよ重要となっていること。「大雪りばぁねっと。」に対しても損害賠償請求とともに刑事告訴等の対応を町に求めること。前町長・副町長の政治的・道義的責任を具体的に追及することなどについて協議しました。