いわて労連第22回定期大会でのあいさつ(2010.9.11

 

日本共産党県議会議員の斉藤信でございます。いわて労連第22回定期大会にあたり、日本共産党を代表して、心からの連帯の挨拶を送ります。

この1年間は、まさに政治の大激動の時期となりました。ちょうど1年前に自民党政治を退場に追い込み、政権交代が起こりました。しかし、大きな期待を担って登場した鳩山民主党政権は、わずか8カ月で退陣に追い込まれました。その後、登場した菅政権は、財界とアメリカ追随に軸足を移し、消費税10%増税を打ち出して参議院選挙で大敗を喫しました。今行われている民主党の代表選挙は、一言で言うと「国民不在の権力闘争」であります。となりの民主党秋田県連の会長が「総理大臣になる資格のない人と資質のない人の争い」と言っていますが、まさにその通りではないでしょうか。論戦の内容も「地方への一括交付金で補助金を3割削減できる」「消費税増税の議論進める」など危険なものばかりです。

こうした激動の中で明らかになったことは、第一に、新しい政治を求める国民の声、11票で政治を動かしてきたことであります。第二に、大企業の利益第一、アメリカいいなりの土俵の上では雇用の問題でも社会保障、普天間米軍基地の問題も解決できず矛盾を深めざるを得ないことであります。この二つの大問題を打開してこそ、国民が期待する新しい政治の展望があることはいよいよ明らかであります。

参議院選挙は、民主党とともに、議席を増やした自民党も比例代表選挙では得票を大幅に減らしました。民主党と自民党の得票はこれまでの7割から5割台に後退しました。二大政党制が実現した途端にその破たんが明らかになったことも重大な特徴です。また、日本共産党がこうした民主・自民への批判の声、新しい政治を求める願いを結集できなかったことも重大であり、私たちは党内外の方々からの率直な批判と意見を含め徹底した総括を深めているところであります。925日から第二回中央委員会総会を開き参院選挙の総括をふまえて、来年の一斉地方選挙、国政選挙での前進を必ず切り開く政治方針を明らかにする予定です。

最後に、県内の情勢の特徴に簡単に触れたいと思います。達増民主党県政の最大の特徴は、県民の願いに背を向けた強権・強行県政だということであります。県立病院の無床化と民間移管の強行はその典型でありました。91日の臨時県議会では、小沢派遣人事と言うべき財務省天下りの副知事の選任を質疑も討論も行わせず強行しました。

また、達増県政の実態も自民党政治そのものであります。誘致企業の工場閉鎖や大リストラにもものが言えず、民主党の職業訓練センター廃止問題では、真っ先に廃止反対の旗を下げてしまいました。簗川ダムや津付ダム建設事業は無駄遣いが明らかになっても継続推進しています。その背景には、県発注の公共事業で、小沢事務所による「天の声」による談合利権政治がはびこっている問題があります。「コンクリートから小沢へ」が県政の実態です。

生活の根本にある雇用問題、命にかかわる医療問題など県民の切実な声と要求を結集して県政の転換を実現することは重要な県民的課題となっています。

いわて労連の定期大会が、県民と労働者の切実な願いにこたえ、県民運動の前進と県政の革新的な打開の契機となるよう心から期待して連帯の挨拶といたします。